出国税のおすすめ対策を調べ始めたのは、35歳を目前にして海外移住を本格的に計画し始めた2024年のことです。私はAFP(日本FP協会認定)・宅地建物取引士として都内法人を経営し、フィリピン・ハワイに実物不動産を保有しています。海外資産がある分、国外転出時課税の対象になるかどうかは死活問題でした。この記事では、私が実際に調べ・試算した7つの節税軸と、移住前に取るべき手順を整理します。
出国税の基本と1億円基準を正確に理解する
国外転出時課税とはどういう制度か
国外転出時課税(出国税)は、2015年に所得税法に新設された制度です。日本を離れて非居住者になる際、一定額以上の有価証券等を保有していると、それらを「出国時点で売却したとみなして」課税される仕組みです。実際に売ってもいない含み益に対して税が発生するという点で、多くの人が「知らなかった」と驚く制度です。
対象となる課税所得は有価証券等の含み益であり、税率は原則として所得税15.315%・住民税5%の合計20.315%が適用されます。ここで誤解されがちなのは「売却益に対する課税」ではなく「保有時点の含み益に対する課税」だという点です。出国日の時価をベースに評価されるため、相場の動きによって税額が大きく変わります。
1億円基準の判定でよく見落とされるポイント
出国税の対象者かどうかを判定する「1億円基準」は、保有する有価証券等の時価合計が1億円以上かどうかで決まります。ここで見落とされがちなのは、含み益ではなく時価の合計額で判定する点です。取得価額が少なくても、株式が値上がりして時価が1億円を超えていれば対象になります。
また、10年以内に国内に5年超居住していたことも要件の一つです。短期滞在の外国人が一時的に出国する場合とは扱いが異なります。私自身もこの5年要件を確認するため、過去の住民票異動記録を調べ直しました。住民票の記録は市区町村で取得できますが、念のため自分のスケジュール帳と照合することをお勧めします。
私が35歳移住計画で経験した試算と税理士への相談
AFP視点でポートフォリオを洗い出した過程
私が出国税の試算を始めたのは、フィリピンの不動産購入後に「もし日本から完全に出るとしたら、どの資産が課税対象になるか」と気になったことがきっかけです。AFP資格を持つ私は、ファイナンシャルプランニングの手法でまず資産の棚卸しから始めました。具体的には、国内株式・外国株式・投資信託・外貨建て保険・ストックオプションなどをスプレッドシートに列挙し、それぞれの取得価額と現時点の時価を確認しました。
結果として、有価証券等の時価合計が1億円の基準に近いラインにあることがわかりました。含み益の大きい銘柄が数社あり、そのままの状態で出国した場合の試算税額が数百万円規模になる可能性がありました。この段階でAFPとしての私の判断は「これは自分だけで判断せず、国際税務に精通した税理士に相談すべきだ」という結論でした。FP資格はファイナンシャルプランニングの知識を提供するものであり、個別の税務判断は税理士の専門領域です。
税理士選びで重視した3つの基準
私が税理士を選ぶ際に重視したのは、①国際税務の対応実績があること、②法人・個人の両方を扱えること、③初回相談で具体的な論点を提示してくれることの3点です。国際税務の経験が少ない税理士だと、出国税の実務的な論点を十分に整理してもらえないケースがあります。
顧問契約の費用感としては、法人顧問+個人確定申告込みで月額3〜5万円前後、決算費用は別途10〜20万円程度が相場感です(規模・業種・地域によって異なります)。出国税の事前検討を依頼する場合は、スポット相談として別途2〜5万円程度かかるケースが多いです。最終的な費用は個別のケースによって大きく変わるため、複数の税理士に見積もりを依頼することをお勧めします。なお、税務判断の詳細は必ず担当税理士または所轄税務署にご確認ください。
納税猶予制度と出国税対策7つの節税軸
納税猶予制度の仕組みと活用条件
出国税で特に重要な制度が「納税猶予」です。出国後5年以内(延長申請で10年)に帰国するか、出国中に有価証券を売却せずに保有し続けた場合、納税が猶予されます。さらに帰国後に対象資産を保有していれば、出国税の課税自体が取り消されます。この制度は移住計画が「完全な永住」ではなく「数年単位の海外滞在」という場合に特に有効です。
ただし、納税猶予の適用を受けるには出国前の手続きが必要です。担保の提供や毎年の継続届出など、手続きの煩雑さがあるため、税理士のサポートを得ながら進めることが現実的です。制度の詳細は国税庁のウェブサイトや所轄税務署で確認することを強くお勧めします。出国税2026実体験|35歳移住計画で調べた7つの課税要件と対策軸
私が整理した7つの節税軸の概要
私がAFP・宅建士として調べた出国税対策の節税軸は以下の7つです。制度・状況によって有効性が異なるため、個別の事情を税理士に確認した上で活用を検討してください。
- ① 出国タイミングの調整(含み益が少ない時期を選ぶ)
- ② 含み損資産との損益通算による評価額の圧縮
- ③ 納税猶予制度の活用(5年〜10年の時間軸で設計)
- ④ 対象外資産への組み換え(不動産・事業資産等は対象外)
- ⑤ 贈与・相続による資産移転の検討(贈与税・相続税との兼ね合いを税理士に確認)
- ⑥ 法人を活用した資産保有形態の見直し
- ⑦ 非居住者制度の正確な理解と居住日数管理
不動産は原則として国外転出時課税の対象外である点は、不動産を保有する私にとって確認できた重要なポイントです。ただし、不動産を信託受益権化している場合や、不動産関連株を保有している場合は扱いが変わる可能性があります。個別判断は必ず税理士に相談してください。
移住5年前から始める出国税対策の準備手順
5年前・3年前・1年前にやるべきことの違い
出国税対策は、移住の直前に始めても手遅れになるケースがあります。特に資産の組み換えや法人への移転には時間がかかるため、移住計画が固まった時点から逆算して行動することが重要です。私自身は2026年中の移住を視野に入れて、2024年から準備を始めました。
移住5年前の段階では、まず資産の全体像を把握することが優先です。国際税務に詳しい税理士と年に1〜2回の定期面談を設定し、資産状況の変化に応じて方針を調整していくのが現実的な進め方です。3年前には具体的な節税軸の選定と実行に入り、1年前には出国時の届出書類や手続きの最終確認を行います。
居住者・非居住者の判定基準と日数管理の重要性
出国後に「非居住者」と判定されるかどうかは、単に住民票を抜くだけでは決まりません。所得税法上の「居住者」概念は、生活の本拠が日本にあるかどうかで判断されます。海外移住後も日本に頻繁に帰国し、日本での生活実態が残っていると居住者とみなされるリスクがあります。
私はフィリピンの不動産を保有しているため、現地での滞在記録・光熱費の支払い実績・現地での事業活動の証跡を丁寧に残しています。これは将来的に非居住者判定が必要になった場合の備えです。居住者・非居住者の判定は租税条約の内容とも絡むため、移住先の国との租税条約を確認することも不可欠です。出国税実体験|35歳海外移住で調べた7つの課税対象資産2026
出国税おすすめ対策のまとめと専門家相談の進め方
2026年時点で押さえるべき7つのポイント
- ① 1億円基準は含み益ではなく時価合計で判定される
- ② 国外転出時課税の対象資産は有価証券等であり、実物不動産は原則対象外
- ③ 納税猶予制度は「5年以内帰国」または「保有継続」が条件であり事前手続きが必要
- ④ 出国タイミングと資産評価額の関係を事前に試算することが節税効果につながる
- ⑤ 非居住者判定は住民票の異動だけでは不十分であり、生活実態の整理が必要
- ⑥ 法人活用・資産組み換えには数年単位の時間が必要なため早期着手が有効
- ⑦ 個別の税務判断は国際税務に精通した税理士への相談が前提となる
出国税対策を相談できる専門家を早期に確保する
出国税は「知っていれば防げた課税」と言われるほど、事前の情報収集と準備が結果を左右します。私は海外移住を検討し始めた当初、AFP・宅建士として自分でかなり調べましたが、最終的には国際税務の専門家である税理士のサポートなしに判断できる問題ではないと実感しました。
税理士を探す際は、国際税務・海外移住の実績がある事務所を選ぶことが重要です。紹介サービスや税理士ドットコムのようなマッチングサービスを使うと、条件を絞って候補を探せます。初回相談が無料の事務所も多くあるため、まずは複数の税理士と面談してみることをお勧めします。個別の事情によって最適な対策は異なります。税務判断の最終確認は必ず担当の税理士または所轄税務署にお問い合わせください。
出国税のおすすめ対策を体系的にサポートしてくれる税理士紹介サービスについては、以下のリンクから詳細を確認してみてください。
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本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の投資・税務・法務行為を推奨するものではありません。記載内容は執筆時点の情報に基づきますが、最新情報や個別具体的な判断については、各分野の専門家(税理士・弁護士・宅建士・FP等)または公的機関にご相談ください。
【執筆・監修】
Christopher(AFP / 宅建士 / TLC)- 金融・不動産・法人実務の実体験ベースで執筆
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